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リハビリと予防で多くの人の心身を健康にする

2016.08.25 木 TR-キャリアビジョン

【Profile】
友広隆行さん
1971年兵庫県生まれ。千葉県立八千代高校卒業後、渡米。サンタモニカ短期大学卒業後、カリフォルニア州立大学フラトン校人体運動学部、南カリフォルニア大学健康科学カイロプラクティック科卒業後、アメリカにてリハビリ施設を開業。2008年、帰国して北原国際病院に就職。2012年株式会社トータルリハビリテーション設立。東京都八王子市にトータルリハビリテーションセンターをオープン。 2016年1月株式会社BONDCompany取締役CTOに就任、神奈川県横浜市にSCAPULAをオープン。

怪我でサッカーを断念 渡米してリハビリを学ぶ


高校までサッカー選手を目指していた友広さんは、高校2年生のときに膝を故障し、プロへの道を諦めた。目指していた道を閉ざされた友広さんは、高校卒業後、2年ほど何もせずに過ごしていたが、そのままではいけないと、語学を学ぶために渡米することにした。アメリカで大学に通っていると友広さんよりもひどい怪我をしていた友人がサッカーをしている。話を聞いて、リハビリによってよくなったことを知った。

「日本とアメリカではリハビリの考え方がまったく異なります。きちんリハビリをすればよくなるのに、日本ではそれができていません。それを知って日本できちんとしたリハビリを広めたいと思い、勉強を始めました。トレーナーのライセンスを取得できるカリフォルニア州立大学に入り直し、アスレチックトレーニングのリハビリテーションを学んで、ライセンスをとりました」

卒業後、アメリカで働こうとしたが、あまり仕事がなく、希望とは違う仕事に就く。そんなとき、父親にドクターに進むことを勧められ、南カリフォルニア大学健康科学カイロプラクティック科に進学。医師免許(ドクターライセンス)を取得した。卒業後、アメリカでリハビリとカイロプラクティックの施設をつくり、4年間ほど働いた後、日本でリハビリを広めるために帰国した。2008年のことである。

病院と提携してリハビリ施設を開業

帰国後、いくつかの病院に売り込みを行い、理事長が興味をもってくれた北原国際病院で働いた。自由診療科を立ち上げ、現在の保険制度で定められている6ヶ月間のリハビリを終えた人にリハビリを提供した。2012年に同病院からアクセスのよい八王子にトータルリハビリテーションセンターをつくり独立した。独立後も同病院からの紹介はあったが、それ以外の新規顧客を獲得することは難しく、最初の3年ほどは集客に苦労した。「最初は経営が苦しかったのですが、 当社の株主の半数は患者さんのため、簡単には辞められませんでした。もちろん、日本でリハビリを広めるためにがんばろうという思いもありました。3年ほど経つとリピーターやクチコミによるお客さまが増えて経営が安定しました」

s_studio新たに横浜市にオープンした一次予防向け施設SCAPULA(スキャプラ)

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