FITNESS BUSINESS

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テクノロジーを活用した運動管理 利用者拡大に向けた取り組み

2016.07.25 月 テクノロジー

毎年、ヘルス&フィットネス分野のプロフェショナルがトレンドを選ぶ、ACSM(アメリカスポーツ医学会)による調査の2016年版の調査結果「Top Fitness Trends of 2016」では、 これまでとは大きな変化が見られた。これまで挙げられたことがなかった「ウェアラブル技術」がいきなりトップとなったことである。これまでの過去の日本のトレンドの軌跡を振り返ると、世界のトレンドが数年遅れてトレンドになっていることもある。そこで”ICT×フィットネス”コーナーでは国内はもちろん、海外での「ウェアラブルデバイス」、「モバイルアプリ」など、テクノロジーを駆使した新たな潮流のニュースに加え、先進事例や活用方法についても紹介していきます。

神奈川県にあるダンロップスポーツクラブ金沢文庫店では、豊田通商が提供するフィットネスジム対応健康管理システム「からだステーション」を導入し、1年が経過しようとしている。入会時のキャンペーンやクラブ内イベントとも連動させることで、利用者は会員数全体の20~25%程度まで広がりをみせている。

ウェアラブルを利用してフィットネスクラブ内外の運動履歴を管理

からだステーション導入以前は、別のシステムを利用してお客さまの体組成情報のみを記録し運動アドバイスを行っていた。しかし、体組成はあくまでも運動後の”結果”を確認する指標である。同店では、歩数や消費カロリーなど、運動の”過程”を見える化することで、お客さまへのアドバイスの幅が広がると考え、こうした指標を管理できるシステムを探していた。「新たな運動履歴システム導入にあたっては、社内でさまざまなシステムの比較・検討を行いました。そのなかで、からだステーションの導入を決めた要因は、大きく3つあります」こう語るのは支配人の坂東 祐介氏である。

s_IMG_0107ダンロップスポーツクラブ金沢文庫  支配人の坂東氏


1つめの要因は「マシンメーカーを問わずに、運動履歴や体組成を一元管理できることです。金沢文庫店ではさまざまなメーカーのマシンが導入されていたため、マシンメーカーを問わずに、運動履歴を記録できることが求められていました」

2つめは「ウェアラブル端末を活用したデータ取得が可能であること。最近では、フィットネス業界内でもウェアラブル端末を利用した運動履歴の取得、アドバイスに活用するクラブ、企業が増えてきており、新たにシステム導入を行うのであればウェアラブル端末との連携は必須であると考えていました」

最後の要因は「システム導入後のカスタマイズ性が高い点です。システムは導入して終わりではなく、導入後いかにお客さまのニーズを満たすような、利用しやすい機能を提供できるかが重要だと考えていました。その点、からだステーションは導入後のフィードバックをもとに、機能の追加・修正を迅速に対応していただけることを高く評価し導入を決めました」

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