FITNESS BUSINESS

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【NEXT 1月特集】フィットネス注目動向2016"フィットネス・スポーツ・健康情報誌の 一般メディア"篇

2016.12.29 木 スキルアップ

日経ヘルス編集長 高宮哲さん
“「これだけで~できる」から「しっかり体を動かして、目に見える効果が欲しい」へ”

体を動かして、自分を変える


2016年は、ポケモンGOのブームで巷に歩く人が増えたり、クロスフィットが日本でも女優やモデルに浸透したり、美尻を競うブンブンコンテストの認知が高まるなど、女性にとって「体を動かす」ことが身近に感じられる機会が増えました。日経ヘルス読者にとっても「体を動かして、自分を変えたい」という気持ちが高まった1年となり、これまで人気コンテンツだった「これだけで――できる」というお手軽な内容から、志向が変化したことが感じられました。

11月号の「1分筋トレで10歳若くなる」という特集は、確かな手ごたえを感じる反響がありました。日経ヘルスが提供するコンテンツは、体(Body)、食 (Food)、美(Beauty)の3つの側面からのアプローチがあります。これまでは、例えばダイエットの特集でも食習慣を変えるほうがラクに即効性が得られるので、食や美の記事を手厚くして、激しい運動の記事は控える傾向がありました。

しかし11月号の筋トレ特集では「しっかり体を動かして、目に見える効果が欲しい」という読者の情報ニーズに対応するべく、TABATAトレーニングをはじめとしたHIIT(高強度インターバルトレーニング)系のトレーニングもかなりのページ数を使って紹介する異例の内容となりました。

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キレのある体と心を持つ女性がロールモデルに


2016年はメディアでも〝強い女性〞が注目されることが増え、女性が憧れる女性像として、日経ヘルスでもそうした女性にご登場いただく機会を増やしました。体のキレでは、女優でモデルの中村アンさん、モデルでトレーナーのAYAさん、美尻の岡部友さんなど。鍛え上げた体が美しく、男性を惹きつける美しさや魅力より、女性が憧れる美しさや魅力を持ったセレブの記事に注目が集まるようになってきています。

また、テレビでは米倉涼子主演の『ドクターX』が話題を集め、主人公・大門 未知子の潔さに多くの女性たちが憧れたり、日常に持つモヤモヤ感を解消したのではないでしょうか。日経ヘルスでは、ぼんやりした不調の原因を「自律神経」に置いて積極的に解決を促す特集や、『ドクターX』のイメージと重ねた特集「スーパードクターの健康法」も読者の関心を集めました。

世間のブームとリンクした 動向に注目


そのほか、食事についても確かな効果を求める傾向から、2016年も引き続きライザップ系の、ムック本や低糖質ダイエット情報に高い反響がありました。健康づくりや体づくりへの情報ニーズも、世間のブームに大きく影響を受ける 昨今、2017年各種テクノロジーやヴァーチャル映像を活用したフィットネスサービスやコンテンツも増えていくのではと予測しています。

Yogini編集長 橋村伸也さん 
“マインドフルネス元年 改めてヨガの可能性に興味と期待が高まる”

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創刊50号記念「新・ヨガのすべて」

1月に発売されたVol.50です。2004年3月に本誌の前身である『ヨガでシンプル・ビューティ・ライフ』を発売し、同年11月に『Yogini』Vol.1を発売して以来、季刊誌から隔月刊誌になり、12年かけて50冊目にたどりつきました。普段は大特集制を取っていますが、この号は全体でヨガを網羅しようということで「新・ヨガのすべて」をテーマにしました。

総論としてのヨガを紹介する「魅力的なヨガについて」、ポーズとその周辺の話である「ポーズとスタイル」、「呼吸と調気」、科学的・心理的な面からも切り込んだ「瞑想と心」、「心と意識」、ヨガの深い部分で神髄である「インドとヨガ哲学」、「音とヨガ」まで網羅しました。

また、スティーブ・ジョブズ、ビートルズ、ジャック・マイヨール、 マドンナ、ユング、マザー・テレサなど、ヨガと関係が深い著名人などについても触れています。増ページ、増刷し、それも在庫なしの人気の号となりました。
記念号でもあり、普段と異なる切り口でヨガ全体を網羅し、最近のヨガの潮流と、ヨガの歴史そのものがうまくミックスされています。

完全保存版と銘打っている通り、「この一冊はとりあえず買っておこうか」と思っていだける位置づけで編集し、長い時間をかけてヨガ界をみてきた本誌ならではの厚みが出たと思います。また、最初からSNS(本誌ページ、個人ページ、広告)を使って広め、登場してくれたインストレクターさん、購入されたファンの方達もシェアを広げてくれました。

マインドフルネス元年

2016年は、マインドフルネスが世間で注目を浴びたこともあり、ポーズだけでなく瞑想にもスポットが当たりました。また、医療とヨガの関係も深くなってきていて、これを特集した号も売れたことから、ヨガのさまざまな可能性につ いて、多くの人が興味と期待を抱いていることがわかりました。また、前年からの流れで哲学など深いところに興味を持っている人が増えているようなので、今後もネットではとらえきれない、本ならではの切り口にお客様が期待しているのがわかります。

【記事出典】
月刊NEXT 2017/January  No.118 

【企画・構成】
株式会社クラブビジネスジャパン
オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子 悟

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