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ライフスタイルアクセント株式会社 山田敏夫氏に訊く Venture Spirits

2016.03.31 木 オリジナル連載
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フィットネス業界唯一の経営情報誌『FitnessBusiness』の連載企画「Venture Spirits」がWEB版でも掲載スタート!

本連載では2012年4月に独立を果たし株式会社FiNC を立ち上げた溝口勇児氏が名立たる企業で卓越した経営手腕を発揮されている経営者や起業家と対談していく。今回のゲストは、ライフスタイルアクセント株式会社代表取締役山田敏夫氏です。

溝口:まずはファクトリエの事業について教えてください。

山田:世界の一流ブランドの生産を受託している、35の厳選したアパレル工場と提携し、工場から消費者にインターネットを使って直接販売する事業を行っています。中間業者を介さずに工場から直接商品を販売できるので、お客さまは市場価格の半額程度で買えます。工場も自分で価格を決められるので高利益体質になります。工場には適正な利益を、お客さまには適正な価格で最高の商品を提供することがファクトリエのコンセプトです。

溝口:すごいですね。そういった事業を行おうと思った理由を教えてください。

山田:ひとつは、婦人服屋の息子として育ち、日本製のよいものが身の回りにあったことです。ふたつ目は、フランスに留学してグッチ・パリで働いたときに、同僚に「日本には本物のブランドはない」と言われたことです。日本製の、本物のブランドをつくろうと思って始めました。

溝口:起業してから、どのような苦労がありましたか。

山田:ファクトリエは楽天やアマゾンに出店していないので、検索してもらわないと出てこないためなかなか知ってもらえませんでした。タクシー会社やホテル、アミューズメントパークなどに制服として買ってくれないかと営業して回りましたがなかなか契約できず、無料で着こなしセミナーを行って、終了後に売らせてもらっていました。

溝口:それが今では世界有数のアパレル工場と提携されているのですね。どのようにして、それらの工場と提携できたのですか。

山田:お金がないので、夜行バスで工場に行き、その地域のタウンページの上から順に電話して、50 〜60 軒ぐらい回りました。ある田舎の町に行ったときに、町内放送で「不審者がいる」と流されてしまったことがありました。そのときには、なぜそこまでして自分はこの仕事をしているのだろうと思いました。でも、日本製の世界で認められるブランドをつくりたいという思いでやってきました。

現在は35工場と提携していますが、最初に提携してくれたのは、熊本の工場で、すごく嬉しかったことを覚えています。後から、実家に確認されていたことを知りました。当時は、資本金50万円、会社所在地は世田谷のアパート、従業員は1 人ですから考えてみれば当然かもしれません。信用を得ることの難しさを感じました。10工場ぐらいになってからは、「あの工場が提携しているのなら」と、提携してくれるところも増えました。

溝口:私も会社を立ち上げてから、世の中は信用で成り立っているのだということをいやというほど知りました。大手企業と取引が決まりそうだったのが、信用調査が入り「創業間もない会社だから」と断られたこともあります。最初はどんな会社でも信用、お金、人、プロダクトの何もない状態です。この「4ない」を超えられる人が、企業を成長させられる人だと思いますが、山田さんはどのように超えてきたのですか。

山田:まだまだ超えられたとはいえないと思いますが、私がまずしたことは応援団をつくることです。自分が会ってみたい、著名な人に手紙を書いて会いに行きました。今の時代に、フェイスブックメッセージではなくて手紙で送ることに価値があるのだと思います。返信が来るまで書くと決めていました。

信用を得ることは、パッションがあれば自分でできることだと思います。世の中から信頼されている人に応援してもらうために必要なのは情熱です。一流の人たちの前では、素が出てしまいますから、半端なモチベーションでは見透かされてしまいます。世の中が信頼する人を味方につけることで、私自身も世の中から信用してもらえるようになったのではないかと思います。

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