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【MY POLICY】 竹ヶ原佳苗さん -後編

2016.09.25 日 IR-キャリアビジョン

帰国後は、世界を見据えた活動が本格化する。当時世界のトッププレゼンターであったマーカス・アーウィンに自身のレッスンDVDを送り、フィードバックを求めた。すると、数カ月後にマーカスからメールが届いたという。「IDEAに挑戦したいなら紹介状を書いてあげるよ」と。竹ヶ原さんが世界レベルであるという事を認められた瞬間だ。おそらくマーカスのもとには、全世界のインストラクターから毎日山のような売り込みがあることを考えると、これはとんでもないことのはずだ。

その後、実際にマーカスに紹介状を書いてもらいIDEAに申請を行うと、一発でプレゼンターとして採用された。そして、IDEAのステージでレッスンを行ったことで、世界のオーガナイザーからたくさんのオファーをもらうことなる。今では逆に様々な国のインストラクターから竹ヶ原さんのもとに売り込みが来ているというから、彼女の凄さが分かる。

「私がやってきたことを押し付けませんが、もっとパワフルに活動をしないと、本当のインターナショナルプレゼンターは厳しいと思います」

更に付け加えて、「英語の壁を超えなければ絶対に無理」とも言う。本人もカナダに渡った際にその壁に直面し、克服していることを思うと、世界を目指すインストラクターはこの言葉を重く受け止めなければならない。そんな竹ヶ原さんだが、先天的な骨格異常(臼蓋形成不全)と長年の勤続疲労が重なり、昨年12月に両股関節の手術を受けている。

後進指導に奮闘する日々

「40歳になった頃から痛みが出始め、なんか嫌な予感がして怖くて病院に行けなかったのですが、この2年位は激痛で寝返りすら困難になってきたので、思い切って両股関節を人工関節にする手術を受けました。病院でも両脚同時に手術を行う人は殆どいないようで、 医師や看護師、理学療法士からも驚かれましたが、『竹ヶ原さん、男前だな~』と面白がられ、リハビリも楽しく頑張れました(笑)」今では笑いながら話す竹ヶ原さんだが、手術前、股関節の痛みの事は極々近い人にしか伝えていなかった。当然お客様にも隠してきた。

「レッスン後はかなりの痛みに襲われ、まともに歩けないくらいでしたので、お客様を見送ったあと、誰にも見つからないように、本当に這って帰る日々でした」

そんな竹ヶ原さんも今では全快しレッスンに復帰しているが、今後は今まで以上に後進の指導に力を入れていきたいという。また、ダンスプレコリオエクササイズ"リトモス"のマスター トレーナーとしての活動も10年を迎え、リトモスの新しいカテゴリーを作る計画も模索している。そして、10月初旬に迫った"JAPANFIT"のオーガナイザーとしても力が入る。

「JAPANFITは、世界のトッププレゼンターを毎年4~5名招聘し、世界最先端のダンスエクササイズを日本の皆さんに楽しんでもらいたいという思いから始めました。今では多くのファンが楽しみにしてくれるまでになりましたので、皆さんの力を借りながら更にクオリティを上げていきたいと思います」

MY POLICY 

「技術は銀、人柄は金、 人は人につく!」

竹ヶ原さんセレクトのCDに”DancingQueen”というタイトルのものが過去にあったと記憶する。このCDのタイトル通り、いつまでも竹ヶ原さんには世界のDancingQueenであって欲しいと思うと共に、日本で唯一竹ヶ原さんにしか分からない「本物の言葉」で、後進達を導いて欲しいと願う。

>>Writing & Photo 丸山  寛(Hiroshi Maruyama)

有限会社スポーツゲイト 取締役社長/プーマジャパン㈱ フィットネスアドバイザー/ショップジャパン フィットネスプログラムセクションアドバイザー/㈱ジェイアール東日本スポーツジェクサーフィットネスクラブ プログラムアドバイザー/西武フィットネスクラブ スタジオアドバイザー/㈱東武スポーツ スタジオアドバイザー

【記事出典】
月刊NEXT 2016/October No.115 

【企画・構成】
株式会社クラブビジネスジャパン
オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子  悟

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