FITNESS BUSINESS

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【2017年3月期 主要各社の決算概要】 フィットネス各社、増益を実現

2017.07.28 金 業界動向
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【2017年3月期 主要各社の決算概要】
2017年5月に、フィットネス業界を代表する主要各社の2017年3月期の決算が発表された。コナミスポーツクラブを除いた各社が増収増益を達成。とくに、スイミングスクールの好調さや既存店のリニューアルおよびサービスの拡充、新たな営業施策の強化などにより、手堅く収益を向上させる企業が目立った。

①株式会社ルネサンス

②コナミホールディングス

③セントラルスポーツ

④東祥

①ルネサンス: 6年連続増収増益、スイミングスクールや法人・自治体向けヘルスケアサービスが伸長


収益性年々向上、スイミングスクール伸びる

株式会社ルネサンス(以下、ルネサンス)の2017年3月期決算(連結)における売上高は444.49億円(前期比2.2%増)、経常利益は35.12億円(同19.8%増)、純利益は19.69億円(28.5%増)となった。同社は、2016年3月期に引き続き、2017年3月期も、(1)スポーツクラブ事業の収益性の強化(2)新しい事業の柱を増やす(3)持続的成長を可能とするヒトと組織づくりの3つに重点的に取り組んできた。

直近5年間で増収増益を続け、売上高営業利益率は従来予想の7.9%を上回る8.3%と、この間での最高値を記録している。

部門別の売上高をみると、フィットネス部門は、既存店の閉鎖などもあり前期比0.6%増の231.73億円と微増にとどまったが、スクール部門は同3%増の130.45 億円へと伸ばした。とりわけスイミングスクールが前期比6.2%増の79.13 億円と大きく伸びた。一方、テニススクールは福岡大橋店の建て替えに伴う一時的な休業が響き、前期比▲ 0.1%の38.41億円となった。また、そのほかのスクールも、子ども向けダンススクールの統廃合を進めたため前期比▲6%の12.84億円となった。

さらに、スクール部門を越える大きな伸びを示したのが、業務受託やその他売上高で、それぞれ前期比2割を超えた。これらは、指定管理による施設運営や自治体などからの介護予防教室の受託などで構成されており、直営クラブのスタッフらも営業面、運営面で大いに貢献している。

また部門別の会員数でみると、フィットネス部門は前期比▲1%の243,910名、スクール部門は同3.5%増の155,494名で、合計で同0.7%増の399,404名となった。フィットネス部門のマイナスについては、主に福岡大橋店の建て替えに伴う休館などの影響によるものである。年齢構成の推移は、相変わらずフィットネス会員は高齢化が進んでいて、50歳以上の構成比がちょうど50%に達した。スクール会員は20歳未満の構成比が前期末比1.4ポイント増の76.1%となっている。

既存クラブの売上伸長、退会率も2%台へ

既存クラブ(※ 2015年3月以前に営業を開始した直営スポーツクラブ)の動向については、売上高ベースでは前期比2.69%増、会員数ベースでは3月末比1.89%増となっている。退会率の推移については、2015年度の通期の月間平均3.05%から2016年度は、0.07ポイント改善して、初めて2%台となる2.98%を達成している。月会費単価は、2015年度の6,829円から2016年度の6,804 円へと25円下げている。

5軒出店、総施設数150へ

直営の出店については、2016年4月にリハビリ業態の「ルネサンス元氣ジム上中里(横浜市磯子区)」を開業。同店は、のちにFC展開をしていくために、ビジネスモデルを検証するための実験店として取り組んだ。結果、スムースな運営ができており、今後のFC展開に弾みがつきそうだ。同年8月には、「スポーツクラブ ルネサンス広島東千田(広島市中区)」を開業。同店が、2016年度に開業した唯一の総合業態のクラブとなった。

続いて、同年11月に、小型業態の「バニスタ大泉学園(東京都練馬区)」を開業。さらに2017年3月には「CYCLE&STUDIO R Shibuya(東京都渋谷区)」を開業した。

また、FCの出店として、既述した上中里店でビジネスモデルを検証したリハビリ業態を「元氣ジム仙台荒井(仙台市若林区)」として開業。同店が同業態のFC店1号となるが、すでに同フランチャイジーが2号店の出店を計画している。

退店については、契約満了に伴い、2016年7月に「スポーツクラブ ルネサンス広島(広島市南区)」、同年「スポーツクラブ ルネサンス鶴間(神奈川県大和市)」、2017 年2月に「ドゥミルネサンス市ヶ谷(東京都新宿区)」を撤退した。また、「CYCLE&STUDIO R Shibuya(東京都渋谷区)」への業態転換を図るべく、2016年12月に「ドゥミルネサンス渋谷(東京都渋谷区)」を撤退している。

以上の結果、2017年3月末日時点でのルネサンスのクラブ数は、建て替えのため仮設店舗で営業している「スポーツクラブ&スパ ルネサンス福岡大橋」を含む直営クラブが94施設、業務受託施設が29施設、「ドゥミルネサンス」や「バニスタ」などの小型業態施設が12施設、リハビリ施設としての「元氣ジム」が15施設で、合計150施設となっている。

8軒の出店を計画、増収増益見込む

2017年度も引き続き、中期経営計画の「スポーツクラブ単一事業から健康をキーワードとした複合事業への転換を図る」との方針のもと、多様な事業に優先順位をつけて、一つひとつ丁寧に取り組み、着実な成長を目指す。出店については、2017年4月に「スポーツクラブ ルネサンス北千住(東京都足立区)」を、翌月5月には「コクール ルネサンス名古屋JR ゲートタワー(名古屋市中村区)」を開業している。

さらに8月には「スポーツクラブ&スパ ルネサンス福岡大橋(福岡市南区)」の建て替えが完了し、改めて開業することになる。このほか、スポーツクラブ1軒、小型施設2軒、リハビリ施設2軒を加え、今期中に合計8軒の出店を行う予定である。既存クラブへのリノベーション投資と併せて、今期は34.48億円(前期差▲ 9,400万円)の設備投資を行う予定である。

また、IT・IoTを活用した取り組みも継続して行い、さらにUX(ユーザーエクスペリエンス)と効率を高めていく。具体的には、以下の通りである。


【スポーツクラブ事業】

・トレーニングジムで利用サポートを必要としているお客さまを特定するためにタブレットを活用。

・お客さまの手続き簡素化・効率化を目指し、web入会受付、web振替システムを導入。

・テニススクールの付加価値向上のため、スマートテニスセンサーを活用したレッスンを展開。

【ヘルスケア事業】

・企業の従業員の健康づくりをサポートするため、「カラダかわるNavi」を活用しICT×リアルのハイブリッド型健康ソリューションを提供。「カラダかわるNavi」については、社員全員が活用しユーザー体験を共有している。ベトナムで展開しているスポーツクラブ事業についても、スイミングスクールの生徒数が冬期の400名から現在大幅に増えて1,000名を越え、さらにフィットネス部門は従来から好調を維持していることから、2018年度内には単月黒字化の達成を見込んでいる。

クラブを営業拠点に取り組んでいる法人や自治体への営業の強化や元氣ジムのFC展開の広がり、さらにはこの数年間に新設された大型施設の業績がフルで寄与してくることや会費単価の上昇への取り組みなどから、今期は前年にもまして好業績となりそうだ。同社は、2018年3期の売上高(連結)として、471億円(前期比6%増)、経常利益として38億円(同8.2%増)、純利益として22億円(同11.7%)を見込んでいる。売上高営業利益率は、前期から0.2ポイント増の8.5%と見込んでいる。

コナミホールディングス:施設運営の品質改善と効率化を進め大幅増益、今期も増益を予想

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