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Fitness Business 62 ◎ September-October 2012102HitItemティップネスでTRXサスペンショントレーニングを導入し始めて約1年半。全店舗に導入され、初心者から上級者まで、さまざまなお客さまから好評を得ている。お客さまが同プログラムに継続して参加している背景には、TRXが行う厳しい研修制度がある。スタジオプログラム参加者とは 異なる層が参加ティップネスがTRXサスペンショントレーニングを導入したのは2011年。’10年から掲げている「フィットネスのゴールは動けるカラダをつくること」という理念のもと、ファンクショナルトレーニングを取り入れ始めた。TRXは、その取り組みのなかで象徴的なプログラムのひとつとなっている。同プログラムの特徴は、1プログラム15〜20分の短時間であること、強度変換を自由にできるためフィットネス初心者から上級者まで参加しやすいことなどである。「TRXサスペンショントレーニングの良さは、複合的な体力要素を効率的にトレーニングできる点です。身体の機能を高めるだけでなく体力アップやシェイプアップといった、お客さまの多くの要求を満たすことができます。また、体力レベルの異なるお客さまでも同時に参加できる対応力も展開するうえで大きな魅力です」(酒井氏)ティップ.クロスTOKYO 新宿で同プログラムに参加しているお客さまは、トレーニングにあまり時間をさけず、普段スタジオプログラムに参加しない方が多い。定着に効果的といわれるグループプログラムの要素とトレーニングの効率性を併せもった同プログラムにより、新たな層のお客さまの定着を見込める。インストラクター育成に注力 クラブのニーズに合わせた研修を行うTRXが同プログラムを広めていくうえで最も重視しているのが、インストラクターの育成である。「正しいトレーニングを提供できなければ、プログラムの意味がない」(岩沢氏)と、日本でTRXプログラムを展開しているクラブには全世界共通のSTC(サスペンション・トレーニング・コース)のほかにプログラム研修を行っている。STCでは、TRXサスペンショントレーニングの歴史や定義、器具の名称、指導の根幹となる「ベーシックユース」、器具の設置方法を学び、60種類以上のエクササイズを体験、指導実技などを8時間かけて行う。なかでも最も重要なのがベーシックユースで、器具調整の手順、ポジション、強度変換の方法、注意事項を徹底的に理解させる。プログラムを行う際はお客さまにもこれを伝え、正しくトレーニングできるようにしている。また、STCのなかで対象に合わせたプログラムデザインについてインストラクター同士で考える時間も設け、実際にプログラムを提供するときにお客さまに合わせられるよう育成している。STCがインプットの役割を果たす一方、プログラム研修はクラブで実際に行うためのアウトプットの役割を果たす。プログラム研修は、各クラブのお客さまに合わせて構成される。短時間で効果が出るため 継続につながるTRXサスペンショントレーニングの一番のよさは、短時間のプログラムで筋力、心肺持久力、柔軟性のすべてを鍛えられることである。短時間で効果が出ることは、継続に大きな影響を与える。一般的に、1回のセッションが60分を超えると95%が、30分を超えると50%強が、15分を超えると30%がドロップアウトするといわれている。15〜20分で網羅できる同プログラムは、およそ70%が継続できるのである。300種類以上のエクササイズのそれぞれが3種類以上の強度変換ができ、飽きないだけでなくどんなレベルでも無理なくできることも、同プログラムを継続できる理由として挙げられる。「通常、筋力、心肺持久力、柔軟性を別々に強化しようとすると時間がかかります。しかし、TRXは短時間でできます。継続することで運動習慣がつきますから、日常の行動がアクティブになる。これは、ダイエットにもつながります。器具だけ使っても効果を得られなければ意味がありませんから、きちんと研修を行うことが必要と考え、プログラム研修を行っています」(岩沢氏)もはやファンクショナルトレーニングの代名詞となっているTRXは、インストラクターの育成に注力し、その効果も確実なものとしている。TRXサスペンショントレーニング厳しい研修をクリアしたインストラクターが指導し、効果を出す有限会社エス・フィック 代表取締役/TRX マスターインストラクター 岩沢陽介氏株式会社ティップネス ティップ.クロスTOKYO 新宿 ジムチーフ 酒井麻樹氏

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