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Fitness Business 62 ◎ September-October 201214注 目 の 動 きカラオケ・ネットカフェ施設がJOYBEATを導入歌のステージ19美濃加茂店、新たな分野に一歩中日ジューク株式会社 代表取締役 鈴木幹次氏同 売り上げ推進副担当官 杉浦美保氏News & Trends愛知県や岐阜県を中心にカラオケやネットカフェを運営している中日ジューク株式会社。同社の運営する施設「歌のステージ19美濃加茂店」では、今年7月よりJOYBEATを導入し、新たな市場の創造を目指す。カラオケ、ネットカフェの成長が鈍化新たな分野にチャレンジ岐阜県美濃賀茂市にある「歌のステージ19美濃加茂店」は、カラオケルーム約20部屋とネットカフェを併設した施設である。同施設は5年前にオープンし、当初は順調に運営していたが、この2〜3年で市場環境が変わり、カラオケ、ネットカフェともに利用者が低減。新たなことにチャレンジしようと模索していた。そんなとき、同施設にカラオケ機器を導入しているエクシングから提案を受け、JOYBEATを導入することに決めた。折りしもネットカフェ内に遊休スペースがあったため、内装を清潔感のあるフィットネス仕様に変更し、20坪ほどのスタジオをつくった。「正直どうなるかわかりませんでしたけど、このままでは何も変わりませんからとにかくチャレンジしてみようと始めました。幸い場所は空いていたので、少し改修してスタジオとして使えるようにしました。どういう業態にするかが問題でしたが、エクシングのスタッフとも協議を重ね、気軽な運動の場を提供する“セルフフィットネス”というかたちがいいのではないかと考えました」(鈴木氏)2週間の無料体験会 新たな施設利用者を開拓施設としてまったく新しい業態のスタートとなるため、7月1日より2週間、無料体験期間を設置し、また折込みチラシや地域情報誌などで積極的にプロモーションを行った。体験にはカラオケやネットカフェの利用者とは異なる層の女性を中心に約60名が参加し、そのうち約20名が、グランドオープンとともにJOYBEAT会員(入会金5,000円、月会費3,600円)となっている。また、会員以外でもビジターとして都度利用(800円/回)することができ、「どれぐらいの頻度で利用できるかわからない」という主婦などは都度利用のお客さまも多い。当初、インストラクターを配して時間を決めてレッスンを行うことも考えていたが、現在はお客さま来店時に、自由にプログラムを選択することができるようにしている。「年齢や人によっても、その時の天候や体調や気分によっても、やりたいプログラムは違うので、毎回好きなものを選んでいただいています。一回の来館で3レッスンほどやって、1時間程度で帰られる方が多いですね。ほかの方が利用しているときには、一緒にやっていただく場合もあるし、ネットカフェで雑誌を読みながら休憩されることもあります。今はお客さまもそれほど多くないのでそれができていますが、いずれ変える必要もあるかもしれません」(杉浦氏)世相に合った運動の機会を提供 スタッフのあり方がカギ開始から1ヶ月が経ち、「フロントでJOY★リズム(JOYBEATのプログラムのひとつ)の映像を流したら若い女性が興味をもった」「中高年の女性は毎日同じ時間帯に来店し、お客さま同士で顔見知りになる」「ビジターの方は友だちを誘い複数で来ることが多い」など様々な傾向がつかめてきている。今後は、会員数を増やし安定して利用していただくための施策を考えている。「もともと遊休スペースとなっていたので、現状でもプラスにはなっていますが、今後もっと多くの人に利用していただいて、できれば利益ももう少し上げたいですね。カラオケもネットカフェも市場全体が頭打ちになっていますが、健康産業はこれから伸びていくと考えています。また、“1人カラオケ”も増えているように“1人○○”のニーズはあるようです。フィットネスクラブやジムには行きづらいという方が、運動不足の解消やダイエット、日々の楽しみのために通う場所にしたいと思っています。そのために、今は自由に使っていただいていますが、スタッフによる指導も行うなど、柔軟に顧客ニーズに対応していこうと思っています」鈴木氏はこう話し、同施設を通じて顧客視点に立った新しいかたちの運動の場を模索している。

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