『フィットネスビジネス』 No.51
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Fitness Business 51 ◎ November-December 201074Hit Itemルネサンス認定試験と教育制度で、トレーナーを高いレベルに保つ株式会社ルネサンス 品質管理部 フィットネスチーム 専任課長フィットネススーパーバイザー 安藤 誉氏ルネサンスでは、もともと同社で働くパートナースタッフ(アルバイトスタッフ)がパーソナルトレーナーを務めることを基本にしてパーソナルトレーニングを展開している。パーソナルトレーナー登用の基準を明確にすることで高いレベルを維持し、会員さまのニーズに確実に応えている。クラブに常駐している パートナースタッフがトレーナールネサンスでは、パーソナルトレーナーの約9割が社員とパートナースタッフ、インストラクーターとの兼務、残りの約1割がフリーランスのトレーナーと企業からの派遣となっている。特にクラブへの帰属意識が高く、滞在時間が長いパートナースタッフが主軸トレーナーとして対応することで、会員さまとコミュニケーションがとりやすいというメリットがある。パーソナルトレーナーは、フリーランスの方も含め、同社の認定試験を受けてもらい合格者と契約する形態をとっている。認定試験では、筆記試験とカウンセリングスキルをみる実技試験を行っている。これはトレーニングの内容はお客さま次第であることと、今後お客さまと一定期間目的を共有することから、なりたい姿とそこに到る過程を共有する時間が最も大切であると考えているからだ。また、同社はCDS(キャリアデザインシステム)という教育制度を設けており、パーソナルトレーナーに社内外のセミナーや講習会などに参加しもらい、定められたポイントを獲得することによって契約を継続することにしている。これらは技術・知識支援はもとより、会社の経営方針を伝える場としても機能しており、業務委託契約という対象業務のみの役割になりがちな立場の人にも、同社の目指す方向性を共有してもらえるというベクトル合わせに大きく寄与している。このシステムで毎年更新していくことは成長を意味しており、パーソナルトレーニングの価値や品質を示すことにもつながると考えている。現在は少しずつ外部トレーナーが増えているが、同社が定める認定試験やCDS基準を満たし、毎年確実にスキルアップをしているためトレーナーのレベルは高く保たれている。会員さまのニーズに合わせて 専門分野のトレーナーを紹介会員さまへのプロモーション方法として、入会時およびオリエンテーションから3ヶ月間は定期的にスタッフと接する機会を設けている。入会後のお客さまの状況から、「お客さまステップ」という独自の段階を基準に勧めるようにしている。パートナースタッフを兼務しているトレーナーは、オリエンテーションの対応もできるため、パーソナルトレーニングの顧客も獲得しやすい。また、会員さまとトレーナーをマッチングさせる役割をクラブチーフが果たすようにしており、会員さまのニーズを聞きだし、確実に満たせるパーソナルトレーナーを紹介している。新入会以外の会員さまに対しては、動線のできるだけ目立つ場所に各トレーナーのPRを掲示し、会員さまの興味をひくようにしている。また、クラブによっては“今月のおすすめトレーナー”としてトレーナーを紹介することもある。また、トレーナー同士で情報を共有し、会員さまのニーズに合った専門のトレーナーを紹介し合うこともしている。ジムに常駐しているスタッフがパーソナルトレーナーを務めていることも多いため、通常のトレーニング中の会話のなかで、パーソナルトレーニングを勧めることも多い。これも同社がパートナースタッフをパーソナルトレーナーとして教育していることのメリットのひとつだ。webシステムを強化して 機会を逃さず、参加者を拡大同社のなかでもクラブによってパーソナルトレーニングの参加率に差が出ている。参加率は売上拡大のベースでもあるが、継続支援の指標としても着目している。前述したプロモーションの各タイミングでスタッフが積極的に勧めることを意識しているクラブは当然参加率も高く8%に近い。パーソナルトレーニング参加率の高いクラブは、会員さまの継続率も高く、好循環を生み出している。今後は、予約時やプロモーションにおいてwebを活用していくことが課題となる。昨年から予約システムが整い、人件費の削減と精度アップにつながっている。同時に、24時間予約を受け付けられることで会員さまの一瞬のニーズも逃さないようになった。また、webシステム開始の告知によって、パーソナルトレーニングそのものが広まることにもつながった。同社は、現在の段階からもう一歩進むために、これまでパーソナルトレーニングに興味をもっていなかった人たちの目に留まりやすいwebページを作成したり、参加している会員さまの効果を紹介したりするなどを考えている。

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